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キクにタバコ属を接ぎ木したらトマトが成る!実用化目指し開発進む

名古屋大学生物機能開発利用研究センターの野田口理孝准教授らは、異なる科同士では難しいとされる植物の接ぎ木がナス科タバコ属の植物では多様な科の相手と成立することを発見した(写真=名大提供)。異科接ぎ木ではタバコ属のみが細胞外にアミラーゼを分泌し組織の癒合(ゆごう)を促す。アミラーゼ以外の条件も研究し、実用化を目指す。7種のタバコ属で単子葉類や木を含む38科73種の植物との異科接ぎ木で4週間以上の生存を確認した。タバコ属を中間台木とし、タバコ属以外の異科同士の間接的な接ぎ木にも成功した。異科接ぎ木では切断部に細胞壁が積層し組織の癒合を阻害する。アミラーゼが細胞壁を消化する。

研究には名大発バイオベンチャーのグランドグリーン(名古屋市千種区)も参加している。異科接ぎ木の実用化に向け開発費として2月に2億5000万円強の資金を調達した。熟練が必要な接ぎ木を誰でも簡単にできる同社製補助具「接木カセット」も活用する。

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