自動車産業、コロナ禍で「CASE」以外の設備投資に“ブレーキ” 

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コロナ禍で自動車業界は投資に慎重(イメージ)

自動車業界が設備投資に慎重な姿勢を示している。2021年3月期の設備投資計画額が相次いで公表され、乗用車各社は軒並み前期から減少。電動化など「CASE」と呼ばれる次世代分野は中長期の成長を見越して旺盛だが、コロナ禍による需要減退とそれに伴う業績悪化が各社の投資意欲をそぐ。例年期初に通期の設備投資計画を示すが、今期はコロナ禍で多くが控えていた。7月下旬から本格化した20年4―6月期決算発表に合わせ公表が相次ぐ。

ホンダが5日発表した設備投資計画は前期比6・8%減の3500億円。日産自動車は同13・6%減の4400億円を計画。スティーブン・マー最高財務責任者(CFO)は「コアとなる市場や商品では予定通りに(新車が)立ち上がるように進めている」と指摘。2年連続で巨額の当期赤字を見込むが業績回復と将来の成長に向け必要な投資は継続する。

マツダは同9・5%減の1200億円を見込む。丸本明社長は「(次世代の商品群である)ラージ商品の投資を一気に行うのではなく、段階的、効率的に実施していくことを計画」とする。SUBARU(スバル)は同20・6%減の1000億円を計画。研究開発費も減らす。岡田稔明CFOは「各部門で精査し不要不急なものを減らした。将来の競争力につながる投資はやらなくてはならない」と強調する。三菱自動車も同3・8%減の1000億円を計画する。

トヨタ自動車グループ主要部品7社の合計は同12・8%減の8965億円を見込む。同9・5%減の3950億円を見込むデンソーは「需要環境を踏まえ抑制的に規律を持ってやるが、電動化や自動運転分野への投資は継続する」(松井靖経営役員)。アイシン精機もCASEへの投資は維持するが同27・7%減の2100億円を計画。対して豊田自動織機は同13・2%増の1200億円を計画。当初はこれ以上の計画だったが「優劣をつけてなんとか落とす」(河井康司経営役

員)。

トヨタ自動車は期初に同3・1%減の1兆3500億円との計画を公表している。

日刊工業新聞2020年8月6日

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