ブルートゥースで介護支援、新東工業の排せつ検知システム
【名古屋】新東工業は自分でトイレに行けない高齢者などの介護用に、おむつ内に装着できるウエアラブル式の便の排せつ検知システムを開発した。排便を専用端末に通知し、介護負担を軽減できる。センサー、専用端末、ユーザーサポートを含め月額5000円(消費税抜き)程度のリース料で、年内の提供開始を目指す。
センサー本体は厚さ13ミリ×高さ65ミリ×幅50ミリメートルと小型。おむつ内側のへそのあたりに、はっ水性不織布の袋に入れてマジックテープで固定する。寝具に設置するシート状の排せつ検知システムと異なり、ベッドから離れても検知できる。
自分でトイレに行けない人の介護は、排便をしていないか一定時間ごとに介護者が確認する必要があり、負担軽減が課題だった。同システムは便やおならに含まれる硫化硫黄などの臭気を検知し、近距離無線通信「ブルートゥース」で専用端末に通知する。便とおならを判別できるよう工夫した。
新東工業は今後、性能を再確認しつつ製品化に向けて仕様を固める。製品化までにスマートフォンなどへの通知、充電式電池などの仕様変更も検討する。
同社は鋳造や表面処理などの生産設備事業が主力。排せつ検知システムを事業化し、医療・介護の新事業分野を育てる。