キリンが「一番搾り」「本麒麟」など主力7ブランドに集中投資
キリンビールは9日、都内で会見を開き、布施孝之社長がビール「一番搾り」や第三のビール「本麒麟」など、主力7ブランドに集中的な投資を継続する方針を明らかにした(写真)。布施社長は「強いブランドを作ることが持続的な成長につながる」と強調。新型コロナウイルスの感染拡大で厳しい環境にある業務用市場では、単価が高いクラフトビールなどの拡販に力を注ぎ、市場全体の落ち込みをカバーする。
ビール類市場では10月の酒税法改正でビールが減税となる一方、第三のビールが増税となる。布施社長は「新ジャンルは販売が10―20%落ちるとみていたが、新型コロナウイルスによる消費動向の変化の影響が大きい」とし、家庭用が中心となる第三のビールは当初の想定ほど減少しないと言う見方を示した。
キリンは第三のビールが引き続き好調で、主力の本麒麟の1―6月の販売数量が前年同期比40%増の940万ケースとなり、2020年の年間販売目標数を1900万ケースから、前年比36%増となる2050万ケースに上方修正した。
日刊工業新聞2020年7月10日