作業員不足を補う。コベルコ建機が開発中の遠隔操縦システムがスゴい!
コベルコ建機は、建設機械の遠隔操作システムの開発を加速する。現場事務所からの建機操縦など近距離環境の無線操縦システムを2021年度末までに完成させる計画。光ファイバーケーブルなどの長距離環境の操縦に取り組み、25年度末に「建機テレワークサービス」の完成を目指す。建機を操縦できるベテラン作業員の定年退職や人手不足に備える。
建機の遠隔操作技術は、日本マイクロソフトと共同で開発を進めている。IoT(モノのインターネット)や画像・音声の認識技術、人工知能(AI)などを活用し、施工現場が映るモニターと建機操作のレバーを備えたコックピットから油圧ショベルなどを操作、あたかも運転者が実際に操縦しているような作業を実現する。
自動建機ではなく、人が建機を遠隔操縦するのがポイント。土木作業現場はぬかるみや凹凸があったり、場所も日ごとに移動したりするため、進捗(しんちょく)度合いが経験者のノウハウに大きく左右される。
熟練作業者だと現場の状況に応じて作業順番を変えたり、地盤がぬかるんだ場合は対策を立てたりする判断ができる。しかし、新人だと操作や判断が未熟なため「効率が落ちたり、事故の原因になる」(山﨑洋一郎新事業推進部長)という問題がある。
遠隔操縦システムが完成すれば、ベテラン作業員が離れた場所から国内各地にある現場を指導し、複数の建機を操縦することも可能になるとみている。
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