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テレワーク実施率が減少傾向…コロナ禍前に逆戻り!?

パーソル総合研究所(東京都千代田区、渋谷和久社長、03・6385・6888)は、5月29日―6月2日にかけて実施した全国テレワーク実態調査を公表した。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が解除となり、正社員の実施率は全国平均で25・7%と前回調査(4月10―12日)に比べ2・2ポイント減少した。エリア別では関東が4月比2・7ポイント減の38・3%、近畿が同2・3ポイント減の23・5%に、それぞれ低下した。

職種別のテレワーク実施率はビル管理や警備・清掃、医療系専門職などは減少した半面、コンサルタントや経営企画では増加する傾向がみられた。学術研究や専門技術サービス業も増加した。パーソル総研は、テレワークしやすいかどうかの業務上の性質で、実施率の増減が分かれていると考えられるとしている。

またパーソル総研は「テレワークの不安感・孤独感に関する調査」を実施。それによると何らかの不安を持っているテレワーカーの割合は64・3%で、3人に2人が不安を感じていることがわかった。

テレワーカーの不安感や孤独感が最も高くなるのは、テレワーカー比率が2―3割の「まだらテレワーク職場」だった。一斉テレワークと異なり、出社する人によるテレワーカーに対する疑念や不満感が高まる側面もある。会社側がテレワーカーと、出社する人の双方へのマネジメントに注意を払う必要があるとしている。

日刊工業新聞2020年6月14日

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