水を抜かなくても大丈夫!水力発電所の導水路をドローンが点検
関西電力は11日、水力発電所の導水路の内部点検に用いる浮体式点検ロボット「水面ドローン=写真」を開発したと発表した。導水路は通常6年に1回水を抜き、複数の点検員で数キロメートルを歩き約2日かけ内部点検する。同ロボットは発電を止めず通水中に投入でき、点検も数時間で行える。2021年4月から同社の約90カ所の水力発電所で、人の点検と交互に12年に1回活用する。関係会社とで他電力や自治体など外部から点検サービスの受託も行う。
水面ドローンは3台のスクリュー配置を工夫し、推進速度を抑えつつ壁面近くの安定走行を可能にした。水面上と水中用の計5台の搭載カメラで撮影した映像からさびや損傷カ所を確認しつつ、点検映像を解析し点検距離の算出もできる。
製品は長さ1500ミリ×幅825ミリ×高さ660ミリメートルで重量は約60キログラム。アルミフレーム構造で記録装置とバッテリーを搭載する。
日刊工業新聞2020年6月12日