EV向けで生きる!「世界初」水ベースの感温性磁性流体とは?

フェローテックが開発

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水ベースの感温性磁性流体を開発(写真は一般的な磁性流体)

フェローテック(東京都中央区、松田泰明社長)は、水をベースとした不燃性の感温性磁性流体を開発した。感温性磁性流体は、温度によって作用する磁力が変わり、流れを作り出せるのが特徴。有機溶剤をベースにしたものはあったが、可燃性などの問題があった。今夏にもサンプル品の販売をはじめ、年内をめどに量産化の検討を始める。同社では「水をベースにした感温性磁性流体の開発は世界で初めてでは」(広田泰丈マグネティックマテリアル部部長)としている。

同社の粒子技術と米国子会社の分散系の技術を融合して開発した。磁石に引き寄せられる磁性流体の特性に加え、低温の流体が高温の流体より強く磁石に引き寄せられる特性を持たせる磁性ナノ粒子(ナノは10億分の1)を極めて安定的に分散させた。

同流体を冷却水の代わりに配管内に満たし、流路の高温部と低温部の間に磁石を設置すれば、モーターなどの外部の熱で温められた高温部の流体は磁気吸引力が低下し、低温部の流体は逆に磁石に強く引き寄せられる。高温部の流体は押し出され、機械的な動力を使わずに、流体を循環させることができる。

「分散性や長期安定性が良く、粒子濃度が高いものにも対応できるのが特徴」(広田部長)という。量産は米国で行う予定。すでに米自動車メーカーから引き合いがきている。

今後、省電力化が求められる電気自動車(EV)の冷却水の代替品や、屋外で使用する大型スピーカーやディスプレーなどの冷却用途として訴求する。

日刊工業新聞2020年6月10日

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