生きた植物乳酸菌は肝機能の低下を抑えることが判明!

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杉山教授が実験したラクトバチルス・プランタルム(広島大提供)

【広島】広島大学大学院医系科学研究科の杉山政則教授は、植物由来の生きた乳酸菌にアルコール摂取時に起こる肝機能の低下を抑え、整腸作用に効果があることをマウスによる実験で確認した。今後、生きた植物乳酸菌を長期保存する技術開発を進め、肝機能改善や整腸を促す医薬品やサプリメントの開発を目指す。

実験では、マウスの餌を、通常、エタノール入り、エタノールと生きた植物乳酸菌(ラクトバチルス・プランタルムSN13T)入りに分け、それらの餌を2週間食べたマウス群の血中で、肝細胞の状況が分かる酵素(ALTやAST)の数値を調べた。

通常のマウスのAST値は、49(誤差プラスマイナス3)、ALT値は、26(同プラスマイナス3)に対し、エタノール入りは、それぞれ180(同プラスマイナス40)と120(同プラスマイナス40)に上昇。植物乳酸菌を同時摂取したマウスは、それぞれ130(同プラスマイナス20)と90(同プラスマイナス20)に抑えられた。

一方、腸内ではエタノール入りのマウス群で腸に悪影響を与える細菌群が通常マウス群に比べ、約590倍に増えたが、同時摂取のマウス群は約63倍の増加に止まり、増加率は約1割に抑えられた。

また、エタノール入りの餌を与え続けたマウス群は、約2週間後に全滅したが、エタノールと植物乳酸菌を同時摂取したマウス群では、40日後も通常の餌を食べるマウス群同様、全数が元気だった。

これらの実験により生きた植物乳酸菌には肝機能低下の抑制や腸内環境の整腸作用があることを確認した。

日刊工業新聞2020年5月21日

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