予想以上に健闘したスバルの業績、ここで踏ん張れるか

米国ではいまだに6割の販売店で何らかの制約

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米国市場で好調な「アセント」

2021年3月期連結業績(国際会計基準)は好業績を維持した前期から一転して苦境に陥りそうなスバル。20年3月期連結決算は新型コロナウイルスの感染拡大の影響が限定的で増収増益だった。一方、生産・販売への影響が深刻化する21年3月期は業績予想の算定が困難で未定とした。スバルの好調を支えてきた世界販売の7割を占める米国の落ち込みは避けられない見通しで今期の苦戦が予想される。

18日に電話会議で開いた決算説明会で中村知美社長は「新型コロナで事業活動に多大な影響が出ている。5月は前月に比べ販売状況は良いが今後の見通しは楽観視していない。主力の米国ではいまだに6割の販売店で何らかの制約を受けている」と説明した。

生産活動も減産が続く。停止していた操業を11日に再開した完成車工場がある群馬製作所(群馬県太田市)は、29日まで2直操業を1直に減らす計画だったが6月19日まで延長する。同様に11日に操業を再開した米国工場の操業は低水準で6月以降にピッチを上げる。新型コロナの影響による減産規模は計15万台程度になる見通し。

20年3月期連結決算は増収増益だった。米国での販売増と販売奨励金の抑制が奏功し利益を押し上げた。世界販売台数は前期比3・3%増の103万4000台で着地。円高による為替差損があったものの、米国ではスポーツ多目的車(SUV)「フォレスター」、同「アセント」が好調で、販売奨励金の抑制にもつながり利益を押し上げた。国内では昨年の台風の影響で生産が一時停止したことや消費マインドの低下で同7・7%減の12万6000台とマイナスだった。

スバルは借入金と社債の発行により1000億円の資金を調達する。さらにコミットメントライン(融資枠)を2000億円、社債発行枠を400億円、コマーシャルペーパー(CP)の発行枠を1000億円設け資金繰りを安定化させる。

日刊工業新聞2020年5月19日

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