【動画あり】#家で過ごそう 阪神電気鉄道などが動画で大人の塗り絵や筋トレをシェア
関西の企業や団体が家で過ごす時間を楽しむためのキャンペーンを相次いで打ち出している。阪神電気鉄道のポータルサイト「#ほっとはんしんプロジェクト」では大人向けに沿線風景の塗り絵方法を指南する動画などを公開。ワールドマスターズゲームズ(WMG)2021関西組織委員会は自宅でのトレーニング動画をシェアする「#家トレ」プロジェクトを始めた。外出自粛の逆境を新しいことを始めるチャンスに変えてもらおうとそれぞれ知恵を絞る。(取材・大川藍)
「#ほっとはんしんプロジェクト」では阪神電鉄の駅周辺の風景を塗り絵に仕立て、塗り方のこつを動画で紹介する。また元幼稚園教諭が講師を務め、体操や歌遊びなどを紹介する映像のライブ配信を期間限定で行い、子どもの家遊びを支援する。 ほかにも数多くのコンテンツを用意し、さまざまな年代の人が楽しめるよう工夫した。外出自粛により鉄道利用者が減る中、沿線の魅力再発見につなげてもらおうと、グループ企業がそれぞれの取り組みを利用し協力して作り上げた。担当者は「生活に不安を抱える中、心が温かくなる企画にしたい」と思いを込める。
「#家トレ」は自宅でのトレーニング動画を自身のSNSサイトに投稿すれば、WMG21関西の組織ホームページに掲載され、世界中のスポーツ愛好家に見てもらえるというもの。先行募集したところ、大会でやり投げ世界新記録を樹立した104歳のインド在住アスリートなどから投稿があったという。
外出自粛の影響はスポーツイベントにも及ぶ。生涯スポーツの祭典であるWMG関西は21年5月の開催日時に変更はないものの、アスリートにとっては十分な準備期間がとれないことなどから、参加人数の減少も懸念される。運営側は「家でのスポーツやトレーニングをストレス解消に役立ててもらいたい」とし、スポーツ機運の高まりを期待する。
またコクヨも、写真家やイラストレーターなどの作品を金曜の夜にオンラインで展示する企画「MIDNIGHT GALLERY」を始めた。夜をテーマにした作品を週替わりで紹介し、家で過ごす休日を楽しんでもらう狙いだ。 いずれも終わりが見えない外出自粛のダメージを少しでも和らげ、家時間を楽しむ方向に転換しようとする取り組みが印象的。感染症と戦うだけではなく、気長に付き合う術を模索し始めている。