ファナックが通期業績公表見送りも、中国・欧米で受注回復の兆し

「中国は投資の雰囲気になってきた」(山口社長)

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ファナックのスポット溶接ロボットのデモ(19年の国際ロボット展で)

ファナックは、新型コロナウイルス感染症の影響が予測困難として、2021年3月期連結業績予想の公表を見送った。20年4―9月期についてはロボットなど各部門で新型コロナの影響を受け、売上高を前年同期比24・2%減の1979億円、営業利益を同61・4%減の189億円と予想した。ただ、中国は新型コロナの影響からほぼ脱却。欧米も都市封鎖解除の期待があり、月単位で徐々に回復すると予想する。

20年1―3月期の受注高は19年10―12月期比6・8%増。地域別で米州は同26・7%増、中国は同9・9%増だった。山口賢治社長は「米州は自動車関係で受注につながった。中国は投資の雰囲気になってきた」と説明。一方、欧州は首都封鎖の影響で「出荷や据え付けの遅れがあり、4―9月期の売り上げに反映してくる」との見方を示した。

4―9月期の売上高は「4―6月より7―9月に回復するのでは」と予想。研究開発は積極的に行う方針だが、「設備投資は絞り込みや先送りする」とした。新型コロナ感染拡大防止の観点で、人による作業からロボットへの移行ニーズも一定程度出ているが、山口社長は「受注を底上げするレベルではなく、小規模」とした。

20年3月期の連結営業利益は前期比45・9%減の883億円。部門別売上高は、小型切削加工機などのロボマシンが同34・9%減、工作機械向け数値制御(NC)装置などのFA(工場自動化)が同32・1%減、ロボットは同6・9%減だった。


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日刊工業新聞2020年4月27日

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