街の花をスマホで注文?花卉の需要を喚起する仕組みとは

カフェや病院、銀行などにQRコード付きの鉢を設置

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日本では1年間に切り花1本も買わない不購買層が6割もいると言われている。そうした中、椎名洋ラン園(千葉県旭市、椎名正剛社長、0479・63・3251)が花卉(かき)需要の喚起に取り組んでいる。花卉の鉢に取り付けた2次元コード「QRコード」をスマートフォンで読み込めば、花卉専門の電子商取引(EC)サイトにアクセスできる仕組みだ。

購買を増やすため、「花卉が飾ってある環境に慣れ親しんでもらう必要がある」(椎名輝取締役)。そこで多くの人に受け入れやすいQRコードを取り付けた花卉の鉢をカフェや病院、銀行などに設置する。病院の場合、「植物の力で呼吸疾患を治した」など設置場所に応じた話を入れ、ECサイトへのアクセス増加につなげる。

1本目の花卉は基本的に無料で提供。さらに購入代金の6%の手数料を支払うことで、QRコード設置店を開拓し、2021年9月期に200店舗以上まで増やす。将来は数千店規模の体制にする。

ECサイトでは花卉を販売する生産者を募っており、21年9月期に20―30社と提携し、1万点以上の商品を取り扱う。椎名取締役は「私が販売したい生産者に声をかけている」と品質にこだわる。花卉を中心に園芸商品を総合的に扱っていく。

一方、ECサイトを運営する体力のない生産者のメリットも大きい。同社が発注から出荷確認、クレーム処理まで手がけるため、生産と出荷に専念できるようになる。椎名取締役も「生産者はよいものをつくることが一番の仕事だ」と話している。(千葉編集委員・中沖泰雄)

日刊工業新聞2020年4月24日

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