植物のしおれを防止する化合物
名古屋大学が発見
名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所の木下俊則教授らは、植物の気孔開口を抑制する新たな化合物「SCL1」「SCL2」を発見した。気孔の閉鎖などを誘導する植物ホルモンのアブシジン酸と異なり気孔のみに作用、植物の耐乾燥性を高める。植物のしおれを抑える技術開発につながる。
気孔の開度に影響する化合物を探索し、光による気孔開口を抑えるSCL1とSCL2を解析した。アブシジン酸と異なった経路で作用し、細胞膜プロトンポンプの働きを抑えるため気孔が開かなくなることが分かった。
SCL1をバラやエンバク(オーツ麦)の葉に散布した結果、乾燥による葉のしおれを抑えた。切り花や生け花の鮮度保持、農作物の耐乾燥性付与剤での活用につながる。
気孔の開度に影響する化合物を探索し、光による気孔開口を抑えるSCL1とSCL2を解析した。アブシジン酸と異なった経路で作用し、細胞膜プロトンポンプの働きを抑えるため気孔が開かなくなることが分かった。
SCL1をバラやエンバク(オーツ麦)の葉に散布した結果、乾燥による葉のしおれを抑えた。切り花や生け花の鮮度保持、農作物の耐乾燥性付与剤での活用につながる。
日刊工業新聞2018年4月27日