【新型コロナ】北米ロックダウン強行、無線機器大手に思わぬ需要

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IPトランシーバー「IP502H」を活用した在宅勤務も提案

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、無線機器大手のアイコムに思わぬ需要が舞い込んだ。感染者数の拡大が続く北米向けに、官公庁向け高機能トランシーバーのまとまった受注があったという。大規模に人の移動を制限するロックダウン(都市封鎖)を強行したことで、治安維持のための警備ニーズが高まったとみられる。新型コロナによる混乱収束のめどが立たない中、世界各国で同様のニーズが出てくる可能性がある。(取材=大阪・園尾雅之)

高機能トランシーバーは災害時などでも安定した無線通信ができ、衝撃や雨、粉じんに耐えられる機種も用意している。欧米の各都市が実施しているロックダウン(都市封鎖)に便乗した犯罪が発生しないよう、警備を強化する必要があるのは各国ともに変わらない。アイコム広報担当は「今後は北米と同様の需要が世界的にも期待できる」とみる。

携帯通信回線を用いるIPトランシーバーの国内需要動向も変化した。新型コロナ感染拡大以前は、東京五輪・パラリンピックに向け、警備用途としてIPトランシーバーの販売が好調に伸びていた。だが東京五輪の開催が延期され、需要がしぼむ懸念が出てきた。

そこでアイコムはテレワーク用の連絡手段に活用をアピールするようにした。IPトランシーバーは携帯電話大手の携帯回線を用いることで通話距離の制約や不感地帯を気にせずに利用できる。

従来のトランシーバーのように交互に通話するのではなく、同時通話が可能。多人数による多重通話もでき、電話会議のような使い方もできる。

IPトランシーバーの月額利用料も約2000円と「スマートフォンを社員に貸与するよりも、月額利用のコストを抑えられる」(広報担当)という。

日刊工業新聞2020年4月16日

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新型コロナ 無線機器

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