トーヨータイヤがタイヤの安全啓発をする理由

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昨年導入したドライブシミュレーター

トーヨータイヤは2007年から自動車タイヤの安全点検を呼びかける「タイヤ安全啓発活動」を続けている。製品使用時におけるメーカーの社会的責任(CSR)を考え、ユーザーにタイヤの安全な使用方法を周知する。北川治彦経営基盤本部長に取り組みの狙いなどを聞いた。(大阪・錦織承平)

―活動の位置付けを教えてください。

「当社はCSRの基本方針をもとに、当社の『2030年のあるべき姿』という目標を設定している。社会課題の解決と成長の両立を目指し、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも合致する。タイヤ安全啓発はこの目標に沿って、原材料から生産、流通、リサイクルと続くバリューチェーンの中の、『使用』の段階に寄与する活動だ。製品を売った後も社会で健全に使われるよう啓発し、安心安全なモビリティー社会の実現に貢献する」

―活動の背景を教えてください。

「タイヤは車で唯一、地面に接する重要部品だ。空気圧などが正しい状態で使うことで安全や環境に役立つ。ただ、18年実施の点検活動では全体の約3割が空気圧不足だった。ガソリンスタンドやタイヤ業界団体も点検を奨励、啓発するが、もっとユーザーの関心を喚起する必要がある」

―具体的にどんな活動をしていますか。

「高速道路のパーキングエリアや商業施設などでタイヤの空気圧や摩耗、傷などを点検している。19年には空気圧が足りないタイヤで走った場合の不安定な挙動などを疑似体験できるドライブシミュレーターを導入し、計1000人以上に体験してもらった。体験者の96%からタイヤの安全への意識が高まったとの声があり、タイヤへの要望も聞けた」

―技術革新とともに変わるモビリティー社会にどう貢献しますか。

「例えば、タイヤのセンサー情報からタイヤや路面の状態を把握する技術も開発している。車に情報を送って安全確保の精度を高められ、事故の予防につながる。将来のモビリティー社会には、もっと役立つ機能が必要になる。進化する社会のニーズや課題を先取りし、解決につなげるのはメーカーの役割だ」

日刊工業新聞3月18日

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