富士通の「人が主役」の製品設計

  • 0
  • 3
DTCでの活動を通じ、人・ビジネス・社会のために未来をデザインする「ヒューマンセントリック(HC)」という発想を鍛える

富士通の現在のブランドプロミスである「Shaping tomorrow with you」は、「お客様とともに成長する」「長期的なパートナーシップを大切にする」「ICTの力で社会の未来を切り拓く」というグループ全体の声、強い想いから誕生した。

富士通では、ブランドプロミスによって全世界のグループ社員一人ひとりが、製品やサービス、サポートをはじめとしてあらゆる領域に「Shaping tomorrow with you」を具現化していくことで、一段と魅力的な会社を目指している。

このため、国内外にある約500のグループ会社に向け、ブランドの基本的な部分が的確に伝わる仕組みを整備。思想や表現などに関しても、細かく広がるような手法を適用している。

ブランドプロミスの実行に向けて力を入れているのが支援態勢だ。

東京都港区にある「デジタル・トランスフォーメーション・センター(DTC)」は技術者をはじめデザイナーやコンサルタントらが、顧客と出会う場。共創ワークショップ空間として位置づけられており、独自のデザイン思考を基本とした方法論と最先端のテクノロジーを駆使して、未来への想いを形にしていく。

製品設計には「Human Centric(人が主役)」という考え方を反映させている。それを実現するため、障がいを抱えた社員も開発メンバーに参画。利用上の問題点をより細かく把握した上で解決に向けたアイデアを発案し商品化するという取り組みを早い時期から実行している。

成功事例のひとつがシニア向けの携帯電話だ。いち早くユニバーサルデザインを取り入れ、顧客の声に基づく創意工夫を凝らすことによって新たな価値を提供した。発売後20年近くが経過したが、ロングセラー商品として結実している。

一方、デジタル化に伴いアウトプットする媒体は劇的に増えており、ブランドの一貫性を保つには数えきれないほどのチェックを行う必要がある。こうしたシステムを組織の中核に据え、物事を考えていくというプロジェクトの進め方も高度で、ブランドプロミスを支える大きな要因だと認識している。(秋山浩一郎・デロイトトーマツベンチャーサポート第4ユニット)

日刊工業新聞3月6日

キーワード
富士通

関連する記事はこちら

特集