「経営“人財”候補者」育てろ…明治安田生命、人事制度を大規模改定
明治安田生命保険は、4月に大規模な人事制度改定を実施する。公募型研修の制度を充実し、より長期的視点で専門人材や将来の「経営“人財”候補者」を育てる。4月から始まる3カ年の次期中期経営計画における人材育成制度の一環となる。
新設する公募型研修は2種類で構成する。一つは企業内大学に該当する「MYユニバーシティ」。保険数理人(アクチュアリー)や資産運用、査定など10の専門分野を用意。早期の人材育成を図るため、入社歴に関係なく受講可能。講師は基本的に内製化し、自部門の魅力を発信する場としても活用する方針。初年度は約2000人の受講を想定する。
もう一つは「MYビジネススクール」。MBA科目の基礎知識を学べる講座などを用意し、将来の経営人材候補者の裾野を拡大する。目玉はデジタルトランスフォーメーション(DX)時代のビジネスモデルの検討講座だ。研修内容を日立製作所と明治安田総合研究所の3社で共同開発。将来を見据えた課題の抽出と仮説構築を反復して実施、中長期のビジネス像を探る。
両研修はともに、挑戦意欲のある職員に、自己研さんやキャリア形成につながる学習機会を提供する狙いだ。「MYユニバーシティ」は6月、「MYビジネススクール」は9月から順次開始予定。本社以外に勤務する職員も受講できるよう動画配信も準備。若手や中堅職員が積極的に参加できる環境をつくるため、管理職向けの研修などで新制度の周知徹底を進める。
日刊工業新聞2020年3月5日