ベンチャー登竜門、不妊治療にゲノム検査を活用したVarinosが経産大臣賞

Japan Venture Awards 2020 受賞者が決定

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Varinos代表取締役の桜庭喜行氏(右)と松本洋平経済産業副大臣

中小企業基盤整備機構は25日、東京都港区の虎ノ門ヒルズで「ジャパンベンチャーアワード(JVA)2020」の表彰式を開いた。経済産業大臣賞にはVarinos(東京都品川区)を選んだ。

同社は代表取締役の桜庭喜行氏と取締役の長井陽子氏が2017年に創業。両氏は目的の領域の遺伝子のみを調べる「次世代シークエンサー」を使用したゲノム医療を手掛けるイルミナ社出身。世界的に遅れをとる日本の遺伝子検査・ゲノム医療に危機感を覚え、日本でもゲノム医療を普及させたい思いで創業した。同社は子宮内の細菌バランスを調べる「子宮内フローラ検査」を世界で初めて実用化し、不妊治療の効果を高めるサービスを提供している。桜庭氏は「日本のゲノム医療を盛り上げて行きたい」と意気込みを語った。



科学技術政策担当大臣賞を新設

 
アストロスケールホールディングスの岡田光信CEO(右)と竹本直一内閣府科学技術政策担当大臣

また、今年度より新設された科学技術政策担当大臣賞にはアストロスケールホールディングス(東京都墨田区)を選んだ。同社は宇宙デブリの除去技術を開発。岡田光信CEOは「宇宙の環境改善は私一人ではできない。社内の人間とともに今回の賞を分かち合い、2030年代に世界をリードして宇宙の環境改善をして行きたい」と決意を語った。竹本直一科学技術相は「今回の賞を通して、研究開発型ベンチャーの社会問題を解決する技術開発の取り組みが社会に認知されることを期待する」と新設した賞の意義を述べた。

「ボーングローバル」が増加

JVAは志の高いベンチャー企業経営者を評価する表彰制度で、今年度で20年目を迎えた。おおむね創業15年以内の企業の経営者・代表者が対象で、今回は191名の応募があった。

審査委員長の早稲田大学大学院経営管理研究科の東出浩教教授は「創業2、3年でグローバルへ飛び出す『ボーングローバル』が増えているが、受賞企業はすぐにでもグローバルで活躍できると感じた」と今後への期待を語った。

経済産業大臣賞、科学技術政策担当大臣賞以外の受賞者は次の通り(順不同)。

中小企業庁長官賞
Lily MedTech 代表取締役 東志保氏
EAGLYS 代表取締役社長 今林広樹氏
中小機構理事長賞
HACARUS 代表取締役CEO 藤原健真氏
ビードットメディカル 代表取締役社長 古川卓司氏
JVA審査委員会 特別賞
Emotion Tech 代表取締役 今西良光氏
LegalForce 代表取締役CEO 角田望氏
ベンチャーキャピタリスト奨励賞
ジャフコ プリンシパル 小沼晴義氏
みやこキャピタル 取締役 パートナー 三澤宏之氏

今年度は創業5年以内の将来更なる活躍が期待される経営者がJVCA特別奨励賞、これまでの中小機構のベンチャー支援事業に貢献した3名がベンチャー支援事業功労感謝状を受賞した。受賞者は次の通り。

JVCA特別奨励賞
LAPRAS 代表取締役 島田寛基氏
ベンチャー支援事業功労感謝状
早稲田大学 名誉教授 松田修一氏
一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会 名誉会長 仮屋薗聡一氏
Sansan 代表取締役社長 寺田親弘氏

Japan Venture Awards 2020ウェブサイト
中小企業基盤整備機構ウェブサイト

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