キャンバスや紙のように描ける「チタン」、魅力は新質感
日本製鉄、寺田倉庫とチタンで絵画用基底材開発
日本製鉄は独自開発のチタン材「トランティクシー」を使い、キャンバス(画布)や紙と同じように絵を描ける基底材「カラーチタンパネル」を、寺田倉庫(東京都品川区)と共同開発した。光の干渉でさまざまな色に見えるチタンの発色現象を生かし、麻布のキャンバスや紙、木板などの基底材にはない質感を出せる。
寺田倉庫が運営する画材専門の研究・情報発信施設で小売りも手がける「PIGMENT TOKYO=ピグモントーキョー」(同区)の店頭やウェブサイトで販売する。F4号から100センチメートル四方までの各サイズで、価格は消費税抜きで1万1000円から。
色彩や風合いは2000種類に上り、水彩を除く絵画や書に使える。塗装をしなくても、光の干渉を操ることでさまざまな色調や質感を出せるチタンの特性を生かし、従来にない表現を追求できる。
日刊工業新聞2020年3月3日