小型エンジンが強みのクボタ、最大級の「300馬力」供給の狙い
クボタは2023年をめどに、同社最大級となる300馬力帯の産業用エンジン「S7509」を市場投入する。自社の農業機械や小型建設機械に搭載するディーゼルエンジンはOEM(相手先ブランド)供給など外販も扱う。価格は非公表。23年の量産開始時に堺製造所(堺市堺区)などで体制を整え初年度1000台程度を生産する計画だ。
開発するディーゼルエンジンは6気筒で排気量7・5リットル。尿素SCR(選択触媒還元)技術などを搭載し、19年から粒子状物質(PM)数が規制された5次レベルの欧州排ガス規制に適合する。
クボタは100馬力以下の小型エンジンに強みを持つ。供給台数は非公表だが、現在の外販比率は約60%。外販は北米と欧州への供給で計4分の3程度を占めるという。20年中に量産開始予定の200馬力帯のエンジン「V5009」ともに300馬力帯のエンジン投入で品ぞろえを拡充。外部採用の売り込みを強化する考えだ。
新エンジンは10日から米ラスベガスで開催予定の建設関連展示会「コンエクスポ2020」に参考出展する。
日刊工業新聞2020年3月2日