「紙容器」「ペットボトルに直接印字」…展示会で脱プラ提案があふれ始めた
企業が商品や技術を紹介する見本市は、その時々の社会動向やニーズが映し出される。最近の見本市では、石油由来プラスチック削減につながる提案が目立ち始めた。
千葉市で14日まで開かれた「スーパーマーケット・トレードショー」でクラウン・パッケージ(愛知県小牧市)がブース全体に紙容器を並べていた。プラ製から紙製へ切り替えた事例コーナーもあり、外食店「幸楽苑」の持ち帰りギョーザの紙製容器などが紹介してあった。同社のブースから“脱プラ”への関心の広がりが感じられた。
包装資材販売のヘッズ(大阪市阿倍野区)のブースでは、ハート模様が描かれた鮮やかなレジ袋が目を引いた。7月から有料配布が義務化される石油原料100%の袋でも「かわいいデザインにすることで消費者に大切にしてもらえれば、使い捨てを減らせる」(増永絢さん)と工夫した。同社は街のケーキ屋や雑貨屋、花屋などに紹介している。
1月末に東京都内で開催された「国際ナノテクノロジー総合展」でリコーは、飲料ペットボトル表面に商品名や絵柄を印字する技術を訴求していた。ペットボトルに巻き付けるプラ製商品ラベルを省ける。2022年の実用化を目指すという。
日刊工業新聞2020年2月21日