自動車メーカーと化学・材料企業は連携して!「燃料電池」開発で新たな枠組み

経産省は創設

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普及が期待されるFCV(トヨタ自動車の「MIRAI(ミライ)」)

経済産業省は、自動車メーカーと化学・材料関連企業などが連携し、燃料電池の基盤技術などを開発する枠組みを創設する。車メーカー側の技術課題を踏まえた形で、化学・材料関連企業が野心的なアイデアを出す提案公募型事業を2020年度に開始する。ニーズ側とシーズ側の両企業の協力体制を支援し、革新技術を商業ベースに近づける。30年に燃料電池車(FCV)などへの実装を目指す。

燃料電池の基盤技術開発は、化学・材料関連の企業や大学が主に進めている。ただ、FCVに関する課題は車メーカーにしか分からず、革新技術の実用化を難しくしていた。経産省は、車メーカーに課題を示してもらい、その解決策を示す企業や大学に予算を投じる事業を始める。双方が連携して提案する枠組みにすることで、実現可能性を高める。

開発テーマの事例としては、固体高分子型燃料電池(PEFC)のコスト要因である触媒の低コスト化と耐久性向上を挙げる。触媒で使う白金を非貴金属材料に代替しつつ、土台となる担体の耐久性を高める技術を想定する。このほか固体酸化型燃料電池(SOFC)の発電効率で65%超を実現するセルスタックの開発や、軽量で安価な水素タンクなど幅広く提案を募る。

19年度内にも新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募を始める予定。すでにNEDOは1年以上かけ、車メーカーの技術課題を共有できる場を設定し、燃料電池に関心のある関係者との意見交換を促してきた。こうした対話を通じ、さまざまな開発チームが創出され、革新的なアイデアが提案されることを期待する。FCVのほか、業務用や産業用での社会実装を目指す。

日刊工業新聞2020年2月19日

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