契約数伸び鈍化も…格安スマホ「マイネオ」初の黒字化が見えた

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マイネオに対応した各スマートフォン端末

オプテージ(大阪市中央区、荒木誠社長、06・7501・0600)は、仮想移動体通信事業者(MVNO)サービス「マイネオ」事業の営業損益が2020年3月期に黒字転換する見通しだ。同事業の黒字化は14年のサービス開始以来初めて。契約件数の伸びが鈍化する中でも、口コミによる顧客層の拡大などを進め、販売促進関連の固定費を削減したことなどが寄与した。

マイネオ事業は9割超が一般消費者向け。今後は第5世代通信(5G)をエリアを限定して使うローカル5Gをはじめとしたソリューションとのセット提案によって法人向けも強化し、将来は国内市場シェア10%を目指す。

マイネオは、利用者自身がサービス改善の活動に関わることができる仕組みにより、根強いファンを増やす「共創戦略」が特徴。現在、新規契約の約3割が口コミ紹介によるものという。テレビCMからネット広告へシフトして、販売促進関連の固定費を削減。その上で、携帯キャリアへ支払う回線接続料を軽減するための効率的な運用も進めてきた。

現在、マイネオの国内市場シェアは約8%で第5位。MVNOの競合各社は、利益に関する情報を基本的に非開示としている。ただ、携帯キャリアへの回線接続料の支払いなどの負担は大きく、業界全体として利益率が低いとみられる。

マイネオの契約件数は1月時点で約117万回線。一時は200万回線を目標に掲げていたが、携帯キャリアの料金引き下げや、楽天の通信キャリア事業参入などによって競争環境が激化。契約件数の伸び率は18年後半から大きく鈍化していた。

オプテージは関西電力の子会社。全国規模でマイネオを展開するが、収益面では関西を中心とした光回線事業や法人向けシステムソリューション事業が主力となっている。

日刊工業新聞2020年2月6日

COMMENT

葭本隆太
デジタルメディア局
ニュースイッチ編集長

格安スマホ市場全体が拡大基調にあった2017年春頃も「マイネオ」の「共創戦略」を通した口コミによる顧客獲得は大きな武器でした。そのパワーは鈍化基調に入っても一定の効果を発揮していたようです。一方で、格安スマホ市場は今後の伸びが見込みにくい中で、各MVNOは法人のIoT需要の開拓に注力し始めていますし、マイネオにとっても掘りどころでしょう。これまで力を発揮していた一般消費者間の口コミ力を生かせない法人市場でマイネオがどう勝ち抜くか注目したいところです。

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マイネオ 格安スマホ

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