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地域の移動も観光も飲食も…交通系ICカード1枚でできるように

JR東日本メカトロニクス、20年にも観光型MaaSチケット
地域の移動も観光も飲食も…交通系ICカード1枚でできるように

MaaSプラットフォームの提供で交通系ICのさらなる活用につなげる

JR東日本グループのJR東日本メカトロニクス(JREM)は2020年にも、地域の移動や観光、飲食などを交通系ICカード1枚で利用できる統合型移動サービス(MaaS)プラットフォームの提供を始める。移動の利便性向上や地域の活性化を目指す観光型MaaSでの採用を提案。普段使っているICカードを旅先で認証に使える手軽さを訴求するとともに、地方での交通系電子マネー普及にもつなげる。

JREMが開発、運用しているクラウド型ID認証システムを活用する。現地のフリー乗車券や施設入場券などのチケット購入時にあらかじめ交通系ICカードのIDを登録。サービス利用時にICカードを、現地で端末にかざすとJREMのサーバーと通信して購入の有無を照合する。

多くのMaaSでは予約・購入時だけでなくサービス利用時にもスマートフォンが必要だ。アプリケーション(応用ソフト)やウェブブラウザーで、デジタルチケットを係員に提示することで、購入の有無が確認される。

JREMのシステムは事前に購入をすませれば、予約変更しない限りスマホが必須ではない。旅行先でのスマホの煩雑な操作を敬遠する客層にも訴求できる。現地の対面窓口でもサービスを販売しやすいのも特徴だ。

クラウド型ID認証システムは、汎用のICカードリーダーと認証照会用の通信端末があれば対応できる。これまで博物館やコンサートなどの簡易電子チケットシステムとしても利用してきた。

交通系ICカードは電子マネーと乗車券に加え、ID認証の機能により可能性が広がる。JREMはクラウド型ID認証システムを使って、チケットレス乗車やビルの入退館管理、改札通過見守りサービスなど生活インフラとしても普及を狙う。

日刊工業新聞2019年12月17日

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