“痛くない”乳がん検査、アジアの女性へ広がるか

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乳房専用PET装置「エルマンモ アヴァン クラス」の検査イメージ
 【京都】島津製作所は、痛みなしで高精度な乳がん検査が行える乳房専用の陽電子放射断層撮影(PET)装置を2020年から海外展開する。中国を皮切りに東アジアや東南アジアなどへと広げる方針。乳がんは早期発見・治療で90%以上が治る病気と言われる。同装置は乳がん検査で一般的なマンモグラフィーのように乳房を圧迫せず、“痛くない検査”が行える。早期受診を促すことで、中国やアジアでの治癒率改善に貢献する。

 中国での販売に向けた申請はすでに当局へ行っており、20年1月にも発売する計画。申請にあたり、中国の医学会と連携し臨床試験を行うことで中国での知名度向上も図った。装置は中国語に対応。価格は日本と同様に3億5000万円からになるとみられる。販売目標は年10台。

 人口14億人の中国で乳がん患者は増えており、患者数は日本より多い。中国は医療機器の国産化方針を打ち出すが、一方で技術レベルの高い製品は積極的に輸入する意向。乳房専用PETはこれに該当し、競合も少ない。中国の都市部は富裕層が多い。医療機関は新設備の導入判断なども早く、需要が見込める。

 発売に先立ち、各省ごとにあるがん治療・研究の専門病院などで、乳房専用PETの認知度を高めるイベントを順次行っていく。浙江省と北京市、重慶市、広州市から始める。

 中国以外では、フィリピンやタイ、台湾など、アジア圏の乳がんが多い国・地域での販売に向けた市場調査を始めた。タイミングを見計らい参入する。

日刊工業新聞2019年11月5日

COMMENT

昆梓紗
デジタルメディア局DX編集部
記者

この痛くない検査を受けたいと思い、検索してみたのですが、どこの病院に導入されているかわかりませんでした。患者にもわかりやすい情報が欲しいと思います。

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