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網膜に直接投影するメガネ型ディスプレー、視力悪くてもメガネ不要

網膜に直接投影するメガネ型ディスプレー、視力悪くてもメガネ不要

ピント調整機能の影響をほぼ受けずに鮮明な視界を得られる

 【横浜】QDレーザ(川崎市川崎区、菅原充社長、044・333・3338)は、超小型プロジェクターで網膜に映像や画像を直接投影するメガネ型ディスプレー「RETISSA Display II」を発売した。網膜に直接映し出すため装着者のピント調節機能の影響を受けにくく、視力が悪くてもメガネなどを用いずに投影物を鮮明に目視できる。高齢者などに向けて売り込む。

 メガネ型ディスプレーのほか、プロジェクターモジュールと専用コントローラーをセットにして発売した。消費税抜きの価格は24万8000円。予約受け付けを始めており、20年2月に出荷開始予定。3月末までに250台の販売を目指す。

 MEMS(微小電気機械システム)ミラーを組み込んだ超小型プロジェクターを、メガネ型ディスプレーの左右いずれかの目の部分に取り付けて使用する。レーザー光が光ファイバーを通り、MEMSミラーなどを反射して網膜に投影する。スマートフォンとつないで映像を映し出すなどの用途を想定。バッテリー内蔵式で、4時間弱の充電で約200分使用できる。

 近視、遠視、乱視、老眼などの場合や水晶体、角膜に病変がある人などでも使用できるという。

 得られる視力は0・8。カメラを接続することで視覚支援に活用できるほか、拡張現実(AR)として投影してエンターテインメント用途にも利用できる。
日刊工業新聞2019年10月30日

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