明日全線再開の北陸新幹線、なぜ関西経済界が熱望?

経済3団体が「新大阪」開業前倒しの経済効果試算

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明日全線再開する北陸新幹線
 関西経済連合会、北陸経済連合会、大阪商工会議所は21日、北陸新幹線の敦賀―新大阪間が2030年度に開通すれば、国の想定する46年ごろに比べ、約4兆3000億円の経済波及効果を見込めると発表した。3団体が国土交通省の全国幹線旅客純流動調査に基づき、移動時間短縮で交流人口・滞在時間が拡大することによる宿泊・飲食・交通などの消費創出効果を全国規模で試算した。

大阪市内で3団体トップが共同会見した。関経連の松本正義会長は、北陸新幹線の長野―金沢間が15年に開通し大きな経済効果が生まれたと指摘。「敦賀―新大阪間の開業を16年前倒しすれば全国で経済効果を期待できる。30年度を目標に関係各地の自治体・経済団体と連携し一日も早い開業を国に求めていく」と決意を示した。

北陸経連の久和進会長も「台風19号で北陸新幹線の東京―金沢間が一部不通になり大動脈の機能を喪失した。国土強靱(きょうじん)化の一翼を担う大阪までの早期開業は絶対必要だ」と訴えた。大商の尾崎裕会頭は「機運を盛り上げ政治も動かし、前倒しの方法を考えたい」と述べた。

敦賀―新大阪間の課題は2兆1000億円と試算される整備費の負担。3団体は今回、初めて経済効果を定量的に公表した。早期開通のメリットの大きさと必要性に対する理解を求めていく考えだ。

日刊工業新聞2019年10月22日



「東京―金沢」中心にダイヤ設定


 JR東日本とJR西日本は23日、25日に全線運転再開する北陸新幹線の暫定ダイヤを発表した。定期列車に比べて東京―金沢間の速達型「かがやき」1往復、東京―長野間「あさま」5・5往復、金沢―富山間「つるぎ」0・5往復少ない。運転本数は定期列車が合計118本に対して、暫定ダイヤは104本となる。

 北陸新幹線は台風19号による千曲川堤防の決壊で車両10編成が浸水し、車両数が不足。加えて浸水被害を受けた長野新幹線車両センター(長野市)が使えないため、東京―金沢間を中心にダイヤを設定した。

 今後、上越新幹線への投入を計画して新造していた車両を北陸新幹線に転用するなど車両運用の見直しを図り、列車の増発につなげる。

日刊工業新聞2019年10月22日

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