若手の早期離職防止なるか?「社外同期」交流とは

 同じ時期に入社する社外の人脈を「社外同期」と名付け、交流する動きが広がっている。人材大手のアデコ(東京都千代田区)は、同社の紹介で異なる企業に入社予定の学生同士の交流活動を実施。またオールアバウトや副業支援のYOUTRUST(ユートラスト、同品川区)は合同の新入社員研修や入社式を開く。若手社員の早期離職防止に加え、孤立しがちな新入社員の人脈づくりを後押しする狙いがある。

 アデコは、同社の新卒者向け就職支援サービスを通じて内定を得た学生同士の交流活動を展開。活動名は「キャンパスリング」で、内定者200―300人が参加し、業界動向の勉強会や飲み会などのイベントを開催している。

 活動の背景にあるのは、若手社員の早期離職問題。同社の就職支援先である顧客企業は「中小企業や大手企業でもグループ会社が大半で、年に2、3人しか新卒者を採用しない」(Spring事業本部キャンパスエージェント部の川島香生課長)。そうした新卒者を社外同期として束ねることで、仲間意識を醸成し、早期離職抑止につなげたい考えだ。

 一方、オールアバウトは他のIT企業などと合同で、毎年度、春に1カ月間、新卒の社員を対象としたマナー研修やプログラミング研修を行っている。2019年度の参加者は12社86人と、12年度の開始当初の5社20人から約4倍に増えた。参加企業は、毎年異なるが、参加者数は増加しているという。オールアバウト人事総務部の岡部能直ジェネラルマネージャーは「(社外同期のつながりを通じて)業界内での横のつながりをつくっていってほしい」と話す。

 YOUTRUSTはIT系スタートアップなどと組んで、4月に合同入社式を開催。20年4月も開催を検討している。同社の岩崎由夏社長は「私自身、新卒で入社した会社の同期に助けられてきた。当社の新入社員にも(社外を含めた)同期の良さを知ってほしい」と述べる。

日刊工業新聞2019年10月22日

  

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