ディズニーランドで広がるバリアフリー

「シー」は手話で楽しむ

 オリエンタルランドが障がい者向けサービスを強化している。2019年度から手話通訳を取り入れ始めた東京ディズニーシー(TDS)のアトラクション「タートル・トーク」もその一つだ。同アトラクションは、ウミガメのクラッシュとゲストが会話を繰り広げる人気アトラクション。

 ゲストとクラッシュの言葉の掛け合いが特徴だが、聴覚障がい者が最大限に楽しめないという課題があった。そのため、手話通訳の専任担当者5人を動員し、週に3日(1日2回)手話通訳を実施している。

 CS推進部の野口浩一バリアフリープロデューサーは、「ろう者からショーの楽しみがわかったと好評だ」と話す。

 また、17年からは聴覚障がい者向けに一部の施設などで台詞や歌詞を字幕表示したり、視覚障がい者向けにGPS(全地球測位システム)の位置情報などを元に周囲の施設情報などを音声で知らせるハンディガイドを導入。野口プロデューサーは「今後もさまざま工夫し、幅広い層のゲストの満足度向上を図っていく」と強調する。

20年開業、TDL新エリアは段差少なく 

出典:日刊工業新聞2019年1月9日


 東京ディズニーランド(TDL)で、パーク拡張の準備が着々と進んでいる。オリエンタルランドは2018年12月上旬にTDL内で開発中の新エリアの建設工事現場を報道関係者に公開。同エリアの開発面積は約4万7000平方メートル。TDLで過去最大の約750億円を投じ、ディズニー映画「美女と野獣」をテーマにした大型アトラクションなどを建設、20年春の開業を目指している。

 現在は建築途中の建造物の鉄骨がむき出しの殺風景な工事現場が、約1年4カ月後には華やかな夢の国に生まれ変わる。新エリアの中央部分では、高さ約30メートルの複数の柱を建設中で、この柱は「美女と野獣の城」の塔の一部となる。TDL内では約50メートルのシンデレラ城に次ぐ高さの建造物として、新たなシンボルとなることが期待されている。

 美女と野獣の城の中に置かれる大型アトラクション「美女と野獣“魔法のものがたり”」は、新エリアの目玉となりそうだ。深皿型の乗り物に乗って数々の映画の名シーンを体験できる同アトラクションでは、体験時間を約8分と長めに設定する予定で、ロマンチックな冒険の旅をゆっくり楽しめるという。

開業後のイメージ(オリエンタルランド提供)

 美女と野獣の城のそばには、TDL初の本格的な屋内シアター「ファンタジーランド・フォレストシアター」が登場する。定員は約1500人を予定。天候が悪い日でも、心地よい空間でTDLのオリジナル公演を満喫できそうだ。

 バリアフリー化も推進する。新エリア内に設置するディズニー映画「ベイマックス」をテーマにしたアトラクションでは、経路の段差を減らすように設計する。技術本部エリア開発プロジェクトチームの古沢英紀チーフリーディングスタッフは「子どもから高齢者、障がい者まであらゆる人が楽しめるエリアにしていきたい」と意気込みを語る。

ホテルも新設



 また、パーク拡張で来園者の宿泊需要が高まることを想定し、21年度をめどにディズニーホテルを新設する。同ホテルは映画「トイ・ストーリー」をテーマとし、スタンダードタイプの客室で統一する。一方、22年度までに約2500億円を投じて実行する東京ディズニーシー(TDS)の大規模拡張計画には、高級タイプのディズニーホテル新設も盛り込んでいる。

 現在、開園35周年イベントが盛況で、18年度のTDLとTDSの両パークの入園者数は過去最高水準で推移する。混雑の解消がパーク拡張の大きな狙いだが、多様なニーズにもきめ細かく応えることでファンの心をつかみ続ける考えだ。

日刊工業新聞2019年10月17日

  

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