東大などが捉えた「宇宙最初期」の様子とは?

 東京大学宇宙線研究所の馬渡健特任研究員らは、135億年前の星の形成の痕跡を発見したと発表した。これまでは133億年前の銀河までしか観測できていなかった。宇宙の年齢は約138億年といわれており、宇宙の始まりとされるビッグバンの3億年後と推測できる宇宙最初期の様子を捉えることに成功した。早稲田大学などとの共同研究。熊本市で11日から開く日本天文学会で13日に発表する。

 研究チームは「ろくぶんぎ座」の近くで、可視光や電波の観測では見えず近赤外線の観測のみ見える銀河を三つ発見。ビッグバン後10億年の初期宇宙に存在するものの、大量の星が一気に作られた後に星が年老いるような「老けた銀河」の特徴を持つ。

 初期銀河の誕生はビッグバン後1億―5億年と推定されているが、今回の銀河の星は3億年後に生まれたと推測できるという。

 研究グループは年老いた恒星からなる老けた銀河に注目した。過去の星形成の痕跡を残し、発見された時代よりも過去の様子を探ることができるためだ。老けた銀河は明るさのスペクトルが大きく変化するバルマーブレークが特徴。バルマーブレークの強さが銀河を作る星の年齢に比例し近赤外領域に現れる。

             

日刊工業新聞2019年9月11日

  

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