福島・葛尾村が植物工場のマンゴー初収穫、産学官連携で特産品に

 東北大学大学院農学研究科と福島県葛尾村、共栄(福島県いわき市)などは、葛尾村で取り組む情報通信技術(ICT)を用いた植物工場で栽培したマンゴーの初収穫を行った。福島県イノベーション・コースト構想の一環として2018年度から進め、越冬したマンゴーの収穫にこぎつけた。収穫量を増やし、20年度には首都圏への販売を目指す。

 東北大と葛尾村は連携協定に基づき、福島県浜通り地域に適した特産植物の栽培・販売体制の整備に着手。農業関連事業を進める共栄、磐栄運送(福島県いわき市)、磐栄アグリカルチャー(同)グループの3社と連携し、マンゴーとバナナ、コーヒーの南国果実などの栽培に乗り出した。葛尾村に50平方メートルのハウス2棟を建設、ポット栽培で行う。

 ハウスでは冬場は灯油暖房し、温度、湿度センサーを用いてハウス内の温度を8―12度Cに保つ。また土壌水分をセンサーで管理、自動的に水の供給を管理するシステムを開発した。温度管理では夏場は35度C以上にならないようにハウスの窓が自動で開閉、ミストを上部から出し湿度もコントロールする。

 マンゴーは「アップルマンゴー」「金蜜種」「キーツ種」の3品種を栽培。今回はアップルマンゴーを初めて収穫した。マンゴーは1株から10個取れ、現在3品種で18株を育てている。

 今後、収穫量を増やし、20年度に首都圏での販売を計画するほか、葛尾村の特産品としての販売を検討する。村とタイアップして大型ハウスを同村に建設し、事業会社を発足させ、運営・販売するといった事業化を目指している。

日刊工業新聞2019年9月5日

  

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