飲料配送中の事故、案外多い毀損トラブル

政府や業界がルール作りに動き出す

 私たちが毎日手にする飲料だが、配送中の事故や急ブレーキ、路面状況などにより荷崩れ等が発生し、貨物が毀損してしまう場合がある。その処理や損害賠償等に関して荷送人と運送事業者、あるいは運送事業者と荷受人との間でのトラブルや、一方の当事者の納得が十分得られない形で処理されるケースが発生している。

 飲料の配送中に何らかの理由により貨物が毀損してしまうと、他の食料品と同様、摂取された場合に健康被害が生じるおそれや、ブランド信用力を損なうおそれがあるかなどを考慮して毀損した貨物を処分することとなる。しかし、飲料の輸送にあたっては段ボールに梱包されていることから、商品の毀損の状況が外観からは判断しづらい場合がある。

 これまで飲料配送に関して、関係者間で毀損範囲の決定に関する考え方や、廃棄の費用負担に関する基準等、現場の実態に即した具体的なルールが十分に整理・共有されていなかった。このため毀損範囲を決定する際、当事者間でトラブルになったり、双方の納得が十分得られない形で処理されてしまうことがあった。

 今般、荷崩れなどが発生した場合に、標準貨物自動車運送約款等に基づきどのような処理をすべきか、飲料メーカー、元請運送事業者、実運送事業者、卸売事業者及び小売事業者などの飲料配送に関わる事業者間で、飲料配送に係る契約を締結する際や、現場での実際の判断における基本的な考えを示す「飲料配送研究会報告書」をとりまとめた。今後は、この報告書に基づき適正な取引が行われるよう事業者の方への周知を図っていく。


<参考>飲料配送研究会報告書

明 豊

明 豊
09月05日
この記事のファシリテーター

国税庁、農林水産省、経済産業省、中小企業庁及び国土交通省は、飲料配送の関係者や法律の専門家等を構成員とする「飲料配送研究会」を立ち上げ、今年2月から飲料配送に係る商品の毀損範囲の決定や、毀損した商品の廃棄の費用負担などについて議論を重ね、7月「飲料配送研究会報告書」を公表しました。さまざまなケーススタディが載っているので、ぜひご覧になって下さい。

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