建材メーカーの視点から見える「防災の日」

軽い天井材で被害最小限・電動シャッター電源供給

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カールトンを熊本空港に導入
 9月1日は防災の日。災害大国の日本では、地震被害を中心に建物の対策が欠かせない。野原ホールディングス(HD、東京都新宿区、野原弘輔社長、03・3357・2231)や三和シヤッター工業は建材メーカーならではの視点で防災や減災対策を提案している。(高島里沙)

不燃・吸音性


 大規模な地震では天井の崩落が懸念されるが、安全対策は見落とされがちだ。野原HDは、天井が落下しても被害を最小限に抑える軽量の天井材「カールトン」を販売する。

 和紙のような風合いで1平方メートル当たり約200グラムと軽いのが特徴だ。ガラス繊維パルプ混抄シートを採用し、不燃性と吸音性を併せ持つ。

選択肢の一つ


 災害時に落ちて踏んでもけがをしにくく、荷物や人を運ぶ際にキャスターがカールトンの上を通過でき、避難拠点や病院、研究施設など公共施設を中心に導入実績が増えているという。熊本空港では熊本地震をうけて、柱の天井部にカールトンを設置している。

 天井材の8割は石こうボードで、安全性を高めるために重量化が進む。筋交いによる補強が増え、天井裏にケーブルなどを置くスペースが少なくなる課題もある。技術開発部の小池一功部長は「軽くすることも選択肢の一つとして捉えてもらえれば」と話す。

BCP対策に


 三和シヤッター工業は、手動式シャッターの開放や、停電や火災時にバッテリー装置や発電機を接続して電動式シャッターを簡単に開放できる電源供給システム「Eコネクト」の販売を始めた。コンセントや発電機などの電源供給元から専用ケーブルを電源接続コネクターに接続してシャッターを電動で開放する。

 営業推進本部技術営業推進部の友重博雅部長は「災害時に暗い中でシャッターを手動で巻き上げるのは大変。Eコネクトがあれば有事でも簡単に開放できる」と話す。デベロッパーがテナントを誘致する際に事業継続計画(BCP)対策としてもアピールしやすい。

 また防火点検時に閉鎖した手動式シャッターをEコネクトを使うことによって電動で開放できる。メーカーの人員を呼ばずに、建物の管理者が対応できるため利便性が高い。今後は自動ドアや防水シャッターなど、Eコネクト対応商品を拡充していく予定だ。

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