自販機需要をAIで予測 1台あたりの収益を最大化

働き方改革にも JR東ウォータービジネスが来年導入へ

駅構内に設置した自販機は販売頻度が高い(イメージ)
 JR東日本ウォータービジネス(東京都品川区、JRWB)は2020年にも、人工知能(AI)を活用した自動販売機の需要予測システムを導入する。気象や商品ラインアップ、販売実績などのビッグデータ(大量データ)から相関関係を見つけ、日々の運用に展開。駅ナカ自販機1台当たりの収益最大化とオペレーター担当者の補充作業最適化、働き方改革につなげる。

 JRWBは19年度、首都圏都市部と郊外、地方の特性が異なる三つのエリアを対象に、自販機オペレーター会社4社と協力して、データ取得を兼ねて実証を進めている。結果を元に費用対効果を検討しながら、導入する範囲を決める方針だ。

 JRWBはJR東日本管内の駅構内を中心に約8000台の飲料自販機を運用。このうち首都圏の売り上げが約8割を占める。駅構内の自販機は「街中に設置している自販機の30倍」(JRWB)と使用頻度が高く、売り切れによる販売機会逸失を防ぐため、最適なタイミングの商品補充や売れ筋商品の選定が重要となっている。

 20年夏の東京五輪・パラリンピック開催に向けて首都圏の主要駅では、ホームや駅コンコースの改良工事が進む。その中で自販機の設置スペースは限られており、1台当たりの負荷は高まっている。

 駅構内の自販機は、外部のオペレーター会社社員が補充作業を担う。熟練者が経験と勘に基づき、商品や投入数、タイミングを決めて担当駅を巡回。一方で人手不足も顕在化している。AI需要予測システムの導入は、経験が浅くても効率的な補充作業を可能とし、労働環境の改善にも効果が期待されている。

日刊工業新聞2019年8月27日(商社・流通・サービス)

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