心電25倍に増幅、ノイズは7分の1に!薄くて柔らか計測回路

阪大が開発、疾患の早期発見に

 大阪大学産業科学研究所の関谷毅教授と植村隆文特任准教授らは、産業技術総合研究所と共同で、日常生活で長時間の測定ができる生体計測用回路を開発した。薄さ1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のプラスチックフィルムに回路を集積。軽くて柔らかいため、長時間の装着でも肌などで炎症を起こしにくい。

 ノイズを取り除きやすく、心電や呼吸などの生体信号を正確に計測できる。

 同回路は、薄いプラスチックフィルムを基材にできる有機トランジスタを電子素子に使った。トランジスタの電流のバラつきを2%以下に抑える技術により、これを集積してノイズ除去機能の高い回路ができた。くしゃくしゃに丸めても壊れないため、歩行など日常生活の動きでも電極のズレが抑えられ、正確な測定ができる。

 さらに二つの入力端子に入る信号の差分を増幅できる差動増幅回路を採用した。心電や呼吸、脳波など測定したい信号は増幅し、ノイズは除去しやすい。実際の計測で、心電を25倍に増幅し、ノイズは7分の1以下に抑えられた。運動時の生体計測や病気の早期発見、高齢者や患者の見守りなどに応用できる。

日刊工業新聞2019年8月27日(科学技術・大学 )

  

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