日立が中国にコンプレッサーの新工場、自社ブランドの生産はいつになる?

第二工場で計画も米中摩擦で見直しも

 日立製作所は中国・常熟市に一般産業用空気圧縮機(コンプレッサー)の新工場を建設した。現地合弁相手の上海優耐特斯圧縮機(ユナイテッドOSD)と共同で立ち上げ、投資総額は6000万ドル(約64億円)規模とみられる。まずは主に同社ブランド向けに工場で使う定置型の製造から始める。従来の上海工場を移転・拡張して、中国の需要拡大に対応する。

 子会社の日立産機システム(東京都千代田区)とユナイテッドOSDが江蘇省常熟市に汎用空気圧縮機の工場「日立産機(蘇州)圧縮機」を新設し、6月から本格稼働に入った。従業員数は3月末時点で約60人。ほぼ全ての生産品はユナイテッドOSDブランドで供給する。年間生産高は10億元(約150億円)程度になる見込み。

 製造する空気圧縮機は工場に設置して、組み立て工程などで使う工具や設備の動力源として活用される。日立の祖業の一つである空気圧縮機事業は日本国内でトップシェアを持ち、世界市場でも3位だという。

 今回建てた新工場は第1工場の位置付け。敷地内には増設余地が残り、第2工場の計画がある。第2工場では日立ブランドや、2017年に買収した米国空気圧縮機メーカーのサルエアーブランド製品の生産を検討する。ただ、最近の米中貿易摩擦の激化で市場環境が大きく変われば、今後計画を見直す可能性はある。

 日立製作所はIoT(モノのインターネット)共通基盤「ルマーダ」を中心としたソリューション事業に力を注ぐ一方、それを支えるプロダクト事業の強化も重視する。空気圧縮機は国際競争力の高い主力プロダクトの一つだ。

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新設した日立産機(蘇州)圧縮機の外観

日刊工業新聞2019年8月9日

  

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