世界を変える「ペロブスカイト太陽電池」、モジュール化で変換効率20%超に

東大が開発、3つの太陽電池をつなぐ

 東京大学大学院総合文化研究科の瀬川浩司教授らは、光エネルギーを電気に高い効率で変換できるペロブスカイト太陽電池を開発した。カリウムを添加した材料を使い、測定条件で素子特性が変わる現象「ヒステリシス」を抑え電池性能を向上。三つの太陽電池をつないだ電池面積2・76平方センチメートルの小型モジュールを作り、変換効率が20・7%に達することを確認した。高性能低コスト太陽電池として期待される同電池の実用化につながる。

 変換効率20%以上を超え2平方センチメートル以上の面積を持つ太陽電池モジュールの開発は初めてという。

 瀬川教授がリーダーを務める新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトで参画企業に技術を移転し実用化を進める。同プロジェクトにはパナソニックや東芝、積水化学工業、アイシン精機が参加している。

 成果は日本学術振興会の太陽光発電に関するシンポジウムで発表された。

日刊工業新聞2019年7月23日(科学技術・大学)

小川 淳

小川 淳
07月25日
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極めて低コストで塗布による製造が可能な有機無機材料を使うペロブスカイト太陽電池。シリコン系を超える高い期待があるが、毒性のある物質を使う点や大面積化などが課題になっている。今回、小型モジュール化による大面積で変換効率20%超を達成したことで、実用化に向けて、また一歩近づいたかもしれない。ペロブスカイト太陽電池を発明した宮坂力桐蔭横浜大学特任教授は、ノーベル賞受賞の有力候補者になっている。

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