DMG森精機、中国工場から欧州へ工作機械輸出の狙い
設備投資意欲が根強い欧州に攻勢
DMG森精機は、10月に中国・北京市近郊の天津工場から欧州に工作機械の輸出を始める。アジアの後発メーカーが安価なマシニングセンター(MC)の販売を欧州で伸ばしている。DMG森精機の信頼性と中国生産による価格競争力を訴求し、後発メーカーに対抗する。年間120台の輸出を計画する。
天津工場は中国向けの横型MCを主としており、欧州への本格輸出は今回が初めてとみられる。中国生産機種は日本向けなどの最新型とは異なるが、同社製品である安心感と価格競争力から、欧州でも需要があるとみている。
天津工場からはインドへの輸出も始めており、輸出を欧州に拡大することで工場稼働率を高める目的もある。
工作機械市況は米中貿易摩擦をきっかけに減速傾向にあるが、同社は欧州の設備投資意欲が世界の主要地域で最も強いとみている。
足元の受注は前年比で見て、おおむね中国が40%減、国内が30%減なのに対し、欧州は15%減ほどと落ち込みが他より小さい。英国は欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)前の駆け込みなどで増加しているという。
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DMG森精機が中国で大型マシニングセンターの生産を始めるワケ
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日刊工業新聞2019年7月15日