京セラ、本格稼働した研究中核拠点が担う役割

「みなとみらいリサーチセンター」(横浜市西区)

 京セラの研究中核拠点「みなとみらいリサーチセンター」(横浜市西区)が本格稼働を始めた。人工知能(AI)などのソフトウエア領域を中心に開発するほか、外部の知見を融合したオープンイノベーションを加速させる。現在は700人が在籍し、将来は1000人規模に増員する方針だ。首都圏に大規模な研究拠点を設けたことで、獲得競争が激しいAI分野などの優秀な人材を呼び込む。

 「社内外の人が活発に交流し、新たな価値を生み出す」―。19日に開いた開所式で谷本秀夫社長は同センターの意義を強調した。

 首都圏3カ所に点在していたソフトウエア関連の研究施設を同センターに集約した。オフィスビルの5フロアを借り、延べ床面積は計約1万1000平方メートル。技術革新が進むAIやIoT(モノのインターネット)、ロボット、自動車の分野を中心に研究開発を進める。社内外の交流を目的としたスペースなどもある。

 1階には数値制御(NC)加工機などを備え、試作品が製造できる工房「クリエイティブファブ=写真」を設けた。歩道側は全面を窓にして工房内が外からよく見えるようにした。京セラがオープンイノベーションに本気で取り組む象徴だという。

 同社は研究開発体制を見直しているさなか。同センターとハード領域を中心に研究する「けいはんなリサーチセンター」(京都府精華町)の2拠点を今後重点的に補強し、情報通信や自動車などの成長分野の開発力を引き上げる。

日刊工業新聞2019年7月22日

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