健康経営のアレンジで職場は魅力的になる?
富士通ゼネラルが職場環境を整備
富士通ゼネラルが健康経営に注力している。社員がグループに分かれ、魅力的な職場環境について意見を出して実現していく活動を2017年に開始。課題のある職場と良好な職場の両方の意見を反映する手法が評価されている。手法の一部は他社にも紹介。本社には研究開発拠点の新設に合わせ、社外の人間も入れる健康増進エリアを新たに整備した。社内外の交流を通じて新たなモデルを作ろうとしている。(横浜・大原翔)
「健康経営を推進する体制について学ぶことができた」―。6月下旬に富士通ゼネラル本社で開かれた日本ヘルスケア協会(東京都港区)主催の「健康経営勉強会」で、参加した食品メーカー子会社の担当者は手応えを口にした。
勉強会は健康経営に取り組む企業が、同じく健康経営に関心のある他社を招き、講演後に意見を出し合う。4月から定期開催しており、今回は富士通ゼネラルが講演側の企業に選ばれた。
同社が健康経営を推進し始めたのは2017年。活動の一例が、社内の一つか二つの部署の30人程度が少人数のグループに分かれ、ワークショップを行う「健康いきいきワールドカフェ」だ。
5人前後のグループを組み「自分たちの職場の強み」をテーマに意見を交わす。その後「さらに職場を良くするにはどうすべきか」について案を出し合うと流れだ。同社健康経営推進室の佐藤光弘室長は「職場の良い側面に注目して話し合うと、前向きな意見が出やすい」と説明する。
プログラムは東京大学の川上憲人教授がまとめた職場環境改善の手法をベースに、富士通ゼネラルが改良を加えた。本来の手法では、社員のストレスチェックの結果が良くなかった職場だけでこの活動を行うのが基本。だが同社は、全ての職場で活動を実施する。佐藤室長は「職場環境に課題のある部署と良好な部署が合同参加することで、良い取り組みが別の職場にも波及する」と話す。
健康経営の活動が3年目に入り、富士通ゼネラルは社内体制をさらに強化。6月に完成した研究開発拠点「イノベーション&コミュニケーションセンター(ICC)」内に、社員の健康促進を図るスペース「健康デザインセンター」を設けた。卓球台としても使える業務用テーブルなどを配置した「アクティブゾーン」、鏡張りの壁を使ったエアロビクスなどが可能な「リラックスゾーン」などを用意した。
本社敷地内の他の建物と異なり、同センターは社外の一般の人も出入りできる。佐藤室長は「社外との交流を促進し、研究開発を活発にしたい」と強調する。順調に効果が出れば、将来は社内の他の職場で同様の環境を整えていく考えだ。
「健康経営を推進する体制について学ぶことができた」―。6月下旬に富士通ゼネラル本社で開かれた日本ヘルスケア協会(東京都港区)主催の「健康経営勉強会」で、参加した食品メーカー子会社の担当者は手応えを口にした。
勉強会は健康経営に取り組む企業が、同じく健康経営に関心のある他社を招き、講演後に意見を出し合う。4月から定期開催しており、今回は富士通ゼネラルが講演側の企業に選ばれた。
同社が健康経営を推進し始めたのは2017年。活動の一例が、社内の一つか二つの部署の30人程度が少人数のグループに分かれ、ワークショップを行う「健康いきいきワールドカフェ」だ。
5人前後のグループを組み「自分たちの職場の強み」をテーマに意見を交わす。その後「さらに職場を良くするにはどうすべきか」について案を出し合うと流れだ。同社健康経営推進室の佐藤光弘室長は「職場の良い側面に注目して話し合うと、前向きな意見が出やすい」と説明する。
プログラムは東京大学の川上憲人教授がまとめた職場環境改善の手法をベースに、富士通ゼネラルが改良を加えた。本来の手法では、社員のストレスチェックの結果が良くなかった職場だけでこの活動を行うのが基本。だが同社は、全ての職場で活動を実施する。佐藤室長は「職場環境に課題のある部署と良好な部署が合同参加することで、良い取り組みが別の職場にも波及する」と話す。
健康経営の活動が3年目に入り、富士通ゼネラルは社内体制をさらに強化。6月に完成した研究開発拠点「イノベーション&コミュニケーションセンター(ICC)」内に、社員の健康促進を図るスペース「健康デザインセンター」を設けた。卓球台としても使える業務用テーブルなどを配置した「アクティブゾーン」、鏡張りの壁を使ったエアロビクスなどが可能な「リラックスゾーン」などを用意した。
本社敷地内の他の建物と異なり、同センターは社外の一般の人も出入りできる。佐藤室長は「社外との交流を促進し、研究開発を活発にしたい」と強調する。順調に効果が出れば、将来は社内の他の職場で同様の環境を整えていく考えだ。