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遺伝の法則を示す「優性・劣性」→「顕性・潜性」に変わる!?

日本学術会議分科会が提案
 日本学術会議分科会は、遺伝の法則を示す用語「優性・劣性」について、高校生物の教育現場では「顕性・潜性」と言い換えるよう提案した。

 「優性・劣性」は遺伝子の性質の現れやすさを示すが、優劣を意味するとの誤解を招き、別の呼び方が必要だと判断した。「顕性・潜性」は高校の教科書や大学入試問題を作成する際の参考にしてもらう。

 言い換えは日本遺伝学会が2017年の用語改訂で行った。学術会議は同年発表した高校の生物教育に関する提案で、「優性・劣性」を主な用語とした上で、言い換えを併記していた。今回は「顕性・潜性」が定着しつつあると判断し、主な用語とした。

 17年の提案では、生物は暗記中心でなく考える学問だとの考えに基づき、高校で学ぶべき用語を約2000語から512語に絞った。今回はさらに減らし494語とした。
日刊工業新聞2019年7月12日

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