SOMPO競争力底上げなるか…通販系車保険2社統合の効果

業界二位にトップライン引き上げる

  • 0
  • 0
統合で付帯サービスの範囲を拡大(ALSOKの駆けつけ)
 SOMPOホールディングス傘下の通販系自動車保険会社2社が7月1日に経営統合した。少子高齢化で市場環境が厳しくなる中、合併によって経営効率化と収益性向上を目指す。自動車保険はCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)やMaaS(乗り物のサービス化)など新たな潮流の中にあり、競争力の底上げにつながるかが注目される。(文=増重直樹)

販売方法多様化


 セゾン自動車火災保険とそんぽ24損害保険が合併した。セゾン自動車が一般的な通販形態をとる一方、そんぽ24はやや特殊。同社は代理店が全国に約800店舗あり、自ら消費者に商品を訴求できる強みがある。統合によって従来の通販チャンネルに対面販売が加わり、販売方法が多様化する。

 シナジーはそれだけではない。自動車保険はセゾン自動車の主力商品「おとなの自動車保険」に一本化し、システムコストを減らす。その額は年20億―30億円に相当。またそんぽ24は設立から約20年と歴史がある。経験値が高いオペレーターの顧客対応ノウハウを共有できる。

顧客満足度向上


 柴田博史取締役常務執行役員は「顧客満足度向上への取り組みを地道に進めていく」と今後の競争力向上への道筋を説明した。顧客の利便性アップもその一つだ。3日にLINEを活用した事故対応サービスを開始。顧客が事故受け付けやロードサービスを利用しやすくした。

 また損害サービス部門などから立候補制で9人をシステム部門に配置転換。現場や顧客ニーズを熟知した従業員がウェブページを改善し、“心地よい”ホームページの作成などに力を入れる。

 一連の施策で20年度に保険料収入550億円程度を目指す。通販系自動車保険トップのソニー損害保険に次ぐ業界2位にトップラインを引き上げる。保険料の安さが特徴のネット通販保険は10月の消費税引き上げや自動車保険の参考純率改定で商機が広がる。これを追い風に、成長軌道に乗せられるかが注目される。

日刊工業新聞2019年7月12日

関連する記事はこちら

特集