大腸菌を大幅に減らす表面処理新技術の仕組み

不二WPCが開発

表面処理をしないシート(左)、表面処理したシート(右)は大腸菌がない
 不二WPC(相模原市南区、下平英二社長、042・707・0776)は、大腸菌を大幅に減らす表面処理技術を開発した。微細な粒子をぶつけ、ステンレスなどの金属表面に幅数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の微細な凹凸を作る。日本工業規格(JIS)基準の試験で高い抗菌効果を確認した。食品粉末の付着抑制技術の応用のため、実用化が容易。塗料や薬剤を使わず剥離や耐性菌発生の心配がない。食品や医療分野などに提案する。大腸菌がなぜ減るか不明なため、メカニズムも大学などと研究する予定。

 不二WPCが得意とする「WPC処理」を応用した。加工対象物(ワーク)の表面にぶつける粒子や条件を工夫した。神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)でJIS規格の試験を実施。33万個の大腸菌を試験片に置き、8時間後シャーレで大腸菌を培養したところ、大腸菌の数がゼロになった。抗菌活性値は3以上。減る理由は不明ながら、大腸菌に似て細胞膜が薄く、鞭毛(べんもう)を持つサルモネラ菌などにも効果があると見ている。黄色ブドウ球菌については、現在試験を実施中。

 下平社長は「実用化済みの技術なので、研究と実用化の間にあるいわゆる“死の谷”がない。早く普及できる」としている。

 まず食品関連への普及を目指し、新会社「サーフテクノロジー」を5月末に立ち上げた。今回の処理を「マイクロディンプル処 理」と名付けて提案する。

日刊工業新聞2019年7月2日

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