新生児の指紋認証に成功したNEC技術の価値
健康や安全の改善に期待
NECはケニア共和国で生後1年未満の新生児・乳児に対し、指紋撮像・認証技術の実証実験を実施し、生後2時間を含む出生当日の新生児を対象にエラー率0・3%での指紋認証に成功した。出生後、早期に生体情報の採取と認証を行うことで、出生証明・登録や退院時の本人確認、ワクチン接種記録などが可能になる。法的身分証明の提供を基に、新生児の健康や安全の大幅な改善が期待できる。
実証実験は長崎大学熱帯医学研究所との共同研究として、現地の長崎大ケニア拠点とともに実施した。
法的な身分証明を持たない人々の数は、世界で11億人に上る。さらに、1年間に新生児260万人を含む5歳以下の子ども560万人が命を落としており、その大半の死因は、予防や治療で回避できる病気とされている。
このような問題を解決するには、新生児期の出生証明・登録による本人の同定手段が必要。生後6時間未満の新生児の生体情報の確実な採取法と照合法の確立が求められている。
実証実験では、新生児用の指紋撮像技術など、出生後数時間の新生児にも負担の少ない方法を採用。高分解能を持つ10マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の撮像素子を搭載した高解像度イメージセンサーを採用するとともに、模様を強調する特殊ガラスを組み合わせることで、出生直後の新生児の指紋を採取するために必要な20マイクロメートル程度の谷線部模様に対し、高精細な撮像を可能にした。
実証実験は長崎大学熱帯医学研究所との共同研究として、現地の長崎大ケニア拠点とともに実施した。
法的な身分証明を持たない人々の数は、世界で11億人に上る。さらに、1年間に新生児260万人を含む5歳以下の子ども560万人が命を落としており、その大半の死因は、予防や治療で回避できる病気とされている。
このような問題を解決するには、新生児期の出生証明・登録による本人の同定手段が必要。生後6時間未満の新生児の生体情報の確実な採取法と照合法の確立が求められている。
実証実験では、新生児用の指紋撮像技術など、出生後数時間の新生児にも負担の少ない方法を採用。高分解能を持つ10マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の撮像素子を搭載した高解像度イメージセンサーを採用するとともに、模様を強調する特殊ガラスを組み合わせることで、出生直後の新生児の指紋を採取するために必要な20マイクロメートル程度の谷線部模様に対し、高精細な撮像を可能にした。
日刊工業新聞2019年6月25日