NTTグループ「待遇改革」で年俸3000万円超も、高度IT人材不足食い止めろ!

待遇GAFAに近づける?

 NTTグループ各社は、国際間で獲得競争が激化する高度IT人材の確保・つなぎ留めに本腰を入れる。NTTコミュニケーションズ(NTTコム)が最高技術責任者(CTO)級を対象に年俸3000万円超も可能にした中途採用者向け人事制度を7月に導入する。すでにNTTドコモやNTTデータも、年俸3000万円超も可能な人事制度を始めた。給与以外の待遇面も充実させ、人工知能(AI)などで高い専門性を持つ技術者の流出を防ぐ。

 NTTコムの「アドバンスド・スペシャリスト制度」は、ビッグデータ(大量データ)のマネジメントやクラウドに精通するエンジニアを中心とした中途採用者が対象。募集する役職のランクを4段階に分類し、今後の進路も明確化する。すでに入社した中途採用者約170人を対象に7月から運用を始め、3年以内に対象を約400人に倍増する。

 最高ランクの「ロール1」はCTOや技術顧問、事業部長級が対象。高度専門手当や業績変動給を含めた年俸3000万円超も可能だ。ロール2、3はシステム開発の設計などに携わるシステムアーキテクトやコンサルタント、ロール4は現場リーダー級とする。

 職場異動の希望を表明した社員が複数の社内オファーの中から希望の職を選べるフリーエージェント(FA)制度のほか、現在の担当部署と新規事業開発を兼任できる制度の導入も検討している。

 NTTグループではNTTドコモやNTTデータもAIやIoT(モノのインターネット)で高い専門性を持つ技術者などを対象に年俸3000万円超で処遇する人事制度を導入した。高額報酬で優秀な技術者を引き抜く米グーグルやアップルなどGAFAに待遇面で近づけ流出を防ぐ。

 NTTの澤田純社長はAIやIoTにより、あらゆる産業をスマート化する「スマートワールド構想」を成長戦略に掲げる。23年までに全米100都市にスマートシティー化システムを導入する目標達成に向けても、高度IT人材の確保は不可欠となる。
 

日刊工業新聞2019年6月12日

  

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