東大・松尾先生と金融ベンチャー、長期資産運用支援にAI

ウェルスナビが研究を強化

 ウェルスナビ(東京都渋谷区、柴山和久最高経営責任者〈CEO〉、03・6712・5982)は産学で連携し、資産運用支援の研究を強化している。東京大学大学院の松尾豊教授の研究グループと共同で、人工知能(AI)を長期の資産運用に生かす仕組みの確立を目指す。貯蓄から資産形成への動きが停滞する中で証券マンなどに頼った運用が変わりそうだ。

 同社が東大大学院のグループと共同で研究に取り組んでいる仕組みは、AIが投資家のデータを学習し、投資家一人ひとりに合わせて長期運用に関するアドバイスを提供する。実用化には「まだもう少し時間がかかる」という。

 株式市場で不安心理が広がった場合、長期の運用に挫折しそうな投資家を判別。株価が急落し、運用関連のサービスへのアクセス回数が急に増えたり、通常とは異なる操作をしたりする投資家の傾向をつかみ、AIが不安を和らげるよう助言することで投資の継続を支える。

 背景には、若年層にも資産形成への関心が高まりつつある状況がある。富裕層は証券会社などの担当者と最適な運用に向けて相談できる一方、若年層は証券会社とつながりがないケースも少なくない。そのため、ウェルスナビはAI分野で先行する東大大学院のグループと共同研究を開始した。今後、AIが“投資家の相棒”としての存在感を示す可能性がある中で、長期運用にAIを活用するサービスで先行することを狙う。

 ウェルスナビは2015年設立の金融ベンチャー。

日刊工業新聞2019年5月31日

  

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