新駅「みくりや」、課せられたミッション

スポーツ核に磐田市の活性化担う

 静岡県磐田市で2020年春の供用開始を目指し建設が進むJR東海道本線の御厨(みくりや)駅は、静岡県の同線内で約20年ぶりの新駅。ヤマハ発動機やNTNの生産拠点、Jリーグ・ジュビロ磐田の本拠地である「ヤマハスタジアム」に近く、通勤・通学やスポーツ観戦で幅広い利用が期待される。地域では、工業用地中心だった磐田市東部の活性化が期待されている。

 「みくりや」という珍しい駅名は、駅が立地する地域のかつての地名「御厨村」にちなんで名づけられた。「駅名は御厨の他にも複数候補があった」(高野幸也JR東海建設工事部建築工事課長)が、公民館や店舗の名前に残るなど地域で親しみのある御厨に落ち着いた。

 駅の構造は、南北に自由通路を配した橋上駅舎。乗降者数は1日約2000―3000人を見込むが、スポーツ観戦などで利用客が突発的に増えた時に備え、駅舎やホーム幅は周辺の駅より大きく設定。駅舎内装には「ジュビロカラー」の水色の装飾を採用。ファンの心を引きつける工夫もちりばめた。

 駅建設と並行して周辺の再開発事業も進む。御厨駅は磐田市からの請願駅という背景もあるため、道路整備など一からの街づくりに余念がない。

 例えば駅の北東地域では一戸建て向けの宅地整備が進むほか、商店や病院の整備も着々と実行中。「定住を促進することで、地域の持続的成長が図れる。将来は駅周辺の企業への出張者向けにホテルの誘致などを進めてもいい」と磐田市建設部都市整備課の平野尚洋さんは期待する。

 現在の同市の中心は、国道が走る北部地域やJR磐田駅周辺の西部地域。市東部の新たな中核として、御厨駅が担う役割は大きい。

【概要】JR磐田駅―袋井駅間に設置される。JR東海道本線の静岡県内の駅では、01年に供用開始した愛野駅以来の新駅。

日刊工業新聞2019年5月23日

  

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