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閉店後の窓ガラスをデジタルサイネージに変える技術

JXTGエネがフィルム開発、輝度を2倍に
閉店後の窓ガラスをデジタルサイネージに変える技術

カレイドスクリーンの輝度が2倍に(従来品(左)と開発品。短焦点プロジェクターで映像を投映)

 JXTGエネルギーはデジタルサイネージ(電子看板)向けに、夜間の窓ガラスに映像を投映できるスクリーン用透明フィルム「カレイドスクリーン」の提案を始める。映像の明るさ(相対輝度)を既存品に比べ2倍に高められる輝度向上品を新たに開発した。自動車販売店などで閉店時間帯の窓ガラスを宣伝に活用できる。顧客の意見を聞きながら商品化を目指す。

 開発した輝度向上品は、超短焦点プロジェクターでの投映に対応する。プロジェクターを窓ガラス近くの床面にも設置できる。スクリーンに反射されず、窓ガラスを透過した映像は上空・天井側に抜けるため、路面や床面に映像が映らず、路面店にも利用しやすい。

 同スクリーンは練り込まれた高屈折率の金属材料に光が反射して映像を映す仕組み。開発品は金属粒子の種類と配合方法により、映像の輝度を高め、反射角度を変更した。全光線透過率は68%で、既存品を100とした相対輝度は220。

 既存のカレイドスクリーンは東京タワーの展望台などで夜景にプロジェクションマッピングを重ねた演出に用いられている。
日刊工業新聞2019年5月21日(素材・医療・ヘルスケア)

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