新幹線で自動運転を!次世代車両「ALFA―X」で実験へ
JR東が検証、自動列車運転装置との連携を視野
JR東日本は、2031年春の北海道新幹線・札幌延伸時に投入する次世代新幹線車両で、ドライバーレス自動運転の実現を目指す。新幹線の次世代保安システムとして無線式自動列車制御装置(ATC)を導入し、開発中の自動列車運転装置(ATO)との連携を視野に入れる。10日から走行を開始した新幹線試験車両「ALFA―X(アルファ・エックス)」で実験を進め、技術開発を加速する。
JR東日本は新幹線で採用する保安システム「デジタルATC」の後継として無線式ATCを計画する。JR東の新幹線は、すでに代用システムとして無線式ATCを搭載しており、デジタルATCが使えない場合や、トラブル発生時に単線で交互に列車を走らせる場合に使っている。
デジタルATCは、走行車両の停止点までの距離情報を、地上装置からレール(軌道回路)経由で得て、車上装置が最適な速度パターンを計算する。新幹線の無線ATCでは、距離情報の通信に、線路に並行する漏洩(ろうえい)同軸ケーブル(LCX)のデジタル列車無線を利用。地上設備を大幅に削減でき、メンテナンスの低減が図れる。
LCXは軌道回路に比べて通信容量が大きい。開発中のATOもLCXを活用。刷新する新幹線総合システム「COSMOS」と連携した地上装置から目標地点を通過する時刻「区間ダイヤ情報」を車上装置に送信し、車上装置が運転速度を計算して走行する。
専用線を高速走行する新幹線の運転士には前方注視義務がなく、ATOが実用化できればドライバーレスの実現性は高い。JR東は技術開発を進めるとともに、ホームや線路上の安全確保のため、新幹線各駅にホームドアの設置を進めていく。
ALFA―Xでは、無線式ATC車上装置の信頼性確認や、スムーズなATO実現のためのデータ取得などの試験を予定している。
JR東日本は新幹線で採用する保安システム「デジタルATC」の後継として無線式ATCを計画する。JR東の新幹線は、すでに代用システムとして無線式ATCを搭載しており、デジタルATCが使えない場合や、トラブル発生時に単線で交互に列車を走らせる場合に使っている。
デジタルATCは、走行車両の停止点までの距離情報を、地上装置からレール(軌道回路)経由で得て、車上装置が最適な速度パターンを計算する。新幹線の無線ATCでは、距離情報の通信に、線路に並行する漏洩(ろうえい)同軸ケーブル(LCX)のデジタル列車無線を利用。地上設備を大幅に削減でき、メンテナンスの低減が図れる。
LCXは軌道回路に比べて通信容量が大きい。開発中のATOもLCXを活用。刷新する新幹線総合システム「COSMOS」と連携した地上装置から目標地点を通過する時刻「区間ダイヤ情報」を車上装置に送信し、車上装置が運転速度を計算して走行する。
専用線を高速走行する新幹線の運転士には前方注視義務がなく、ATOが実用化できればドライバーレスの実現性は高い。JR東は技術開発を進めるとともに、ホームや線路上の安全確保のため、新幹線各駅にホームドアの設置を進めていく。
ALFA―Xでは、無線式ATC車上装置の信頼性確認や、スムーズなATO実現のためのデータ取得などの試験を予定している。
日刊工業新聞2019年5月16日(商社・流通・サービス)